岸田文雄首相が手がける内閣改造と自民党の役員人事。8月末から9月初めくらいとの見方が出ている。昨年8月の内閣改造では、旧統一教会との関係などが明らかとなり「更迭」される閣僚も出た。今回注目されるのは木原誠二官房副長官の処遇だ。「岸田首相の分身」と言われるほど近い存在であり、本来であれば次の内閣改造で初入閣が確実視されていたが……。
【資料】自民党が公表した資料「旧統一教会及び関連団体との接点・関係について」はこちら
「妻ではない女性とテーマパークに出かけている」「妻が未解決事件に関与しているのではないか」
などと、スキャンダル報道が相次いだ。
とりわけ、週刊文春が報じた木原氏の妻と未解決の不審死事件の関連性については、大きな関心を呼んでいる。
週刊文春7月13日号は、木原氏の妻が、元夫の不審死事件の重要参考人として事情聴取を受けており、木原氏が政権与党の実力者であるため捜査が進まなかった可能性があると報じている。
こうしたことから、自民党内では、
「木原氏こそ真っ先に切られるんじゃないか」
との声があがりはじめた。
それもあってか、7月12日には「木原氏が反論の会見をする」「いや、週刊文春が報じた事件の被害者側遺族の会見だ」といった情報が乱れ飛んだ。結局、どちらの会見もなかった。
木原氏は、代理人の弁護士を通じてメディアに向け、「週刊文春の記事は事実無根のもの」「私と家族に対する想像を絶する著しい人権侵害行為」などとする反論する「御通知(至急)」との文書を発送した。
「木原氏について、週刊文春が新たな記事を掲載するという話が流れて、記者会見が開かれると伝わった。木原氏は岸田首相を支える立場であり、『きちんと対応すべきだ』『毅然とした態度を』といった声が派閥の中でもずっと出ていたので、ついに立ち上がったのかと思ったが、ドタキャンだったのかな。それとも相手側が会見すると聞いてだったのか。いずれにしても岸田首相の外遊中の留守を預かる立場で恥ずかしいスキャンダルだ」
と岸田派の国会議員は首をかしげ、こう続けた。
「そろそろ木原氏もキチンとやっておかないと次のポストがなくなる。岸田首相も木原氏を閣僚で処遇するかどうか、難しいところのはず」