韓国の芸能業界では「EXOもまもなく解散だ」といううわさも渦巻いていた。中国人メンバーが連続で脱退し、残りの韓国人メンバー全員が30代かまもなく30代を迎える。2020年1月、EXOの人気に陰りが見えはじめた時期にメンバーのチェンが突然、結婚を宣言し、現在は2児の父親でもある。BTSや若いボーイズグループの人気に押されるのは当然で、「まだ解散していないのが奇跡」と皮肉る業界関係者もいた。
だが、先輩芸能記者に聞いたところ、「EXOは戻ってくる」と言う。SMにはEXOに代わるボーイズグループがいないからだ。実際、SMエンターテインメント所属のボーイズグループであるNCTは、「海外向け」と呼ばれるほどで国内活動が活発ではない。SHINeeはグループより個人活動に集中している。
しかし最近、SMのガールズグループaespaの人気が上向きで、それに続いて売れているEXOを諦めるわけにはいかないということだった。
先輩記者の言葉は現実になった。脱退を予告していた3人のメンバーは6月19日、事務所との専属契約を破らないと宣言した。お互いに望む条件に応じることで合意したという。3人のメンバーが戻ったEXOは新曲を製作し、7月10日に7番目のアルバムを発売すると発表した。
とはいえ、再スタートから不協和音が表面化する。カムバック後の初放送の出演を前に、突然スケジュールがキャンセルされたのだ。事務所は「新曲練習の不足でやむを得ず放送日程を変更した」と釈明したが、芸能記者の間では「メンバーの1人が撮影を無断で休んだ」といううわさが入ってきた。真相はわからないが、EXO内に以前のような結束力やテンションがないことは間違いない。
今回の脱退騒ぎと似たような“事件”は、SMとアーティストの間に何度かあった。
1996年から2001年まで韓国で絶大な人気を博し、最高のアイドルグループと呼ばれた5人組のH.O.T。彼らの人気は並はずれていた。有料ファンクラブ会員は10万人以上で、コンサートがある日はソウルの地下鉄が特別に運行時間を延長することもあった。