今の自分が目標地点までどのくらい手前にいるのか、あるいはゴールまでのルートから外れているのか。戦略マップの場合でも、それがわからなければ、結局どこへ進めばいいのかわかりません。

 普通の地図なら当たり前の話だとわかるはずです。カーナビがわかりやすいのは、地図上に常に現在地を示してくれるからですね。

 ただこれが勉強となると、なぜか「とにかくひたすら歩いていれば、いずれ頂上が見えてくるだろう」と思ってしまう人が多い傾向があります。

 もし山道だったら、がむしゃらに進んで、体力をムダに消費していたら遭難してしまいますよね。

 幸いなことに山道と同様に、勉強では「自分が今、どこにいるのか?」をきちんと整理する方法が確立されています。

 では、どうやって、現在地を見つければいいのでしょうか。

 一番良いのは、マップを手に入れるときと同じで、その道に詳しい「第三者」に、自分のことを客観的に見てもらうことです。まずはいったん立ち止まる勇気を持ちましょう。 

 何かを身につけるという意味では、スポーツと同じです。バッティング練習をしたからといって、すぐにうまくなるわけではありません。2日間、ボールを打ちまくったからと言って、3日目から急にうまくなるわけじゃない。

 自分ひとりで自主練をしていると、なかなかうまくならないので、自分が成長しているのかどうか、この練習を続けていいのか不安になります。

 このような状態は、落とし穴にはまりがち。自分の状態がはっきりと認識できていなくて不安な状態になると、ついついいろんなことに手を出してしまいます。 

 たとえば、ネットでは「野球は、やっぱりバッティングよりも守備練習だ!」と言っている人もいる。YouTubeで自己流のバッティングの技術をものすごく熱心に解説している人もいる。すると、「やっぱりその方法を試した方が良いかな……」と心に迷いが生じます。

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「熱血コーチ」には気をつけろ