努力を最小限にするには「戦略マップ」が欠かせない※写真はイメージです(Getty Images)
努力を最小限にするには「戦略マップ」が欠かせない※写真はイメージです(Getty Images)
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 スキルアップのために何か勉強していますか? 複雑化した現代、日々勉強して自分をアップデートしていなければ、社会についていけません。とはいっても、時間もないし、努力も嫌いという人多いですよね。そういうビジネスパーソンの求められるのは、できるだけ努力せず、余分な時間を使わずに、効率よく勉強する戦略です。最近出版された『9割の「努力」をやめ、真に必要な一点に集中する勉強の戦略』(岡健作著・朝日新聞出版)を一部抜粋、再編集して、勉強の戦略を立てるための、戦略マップの作り方を解説します。

【図版】英語上達のための戦略マップはこちら

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■ゴールまでの近道を使って、努力は最少にする

 なぜ、社会人の勉強には、戦略が必要なのか? それはひとことで言えば「できるだけ努力をしない」ようにするためです。

 テクニックを使ったからといって「魔法のように一瞬で単語が覚えられる」「覚えた内容を二度と忘れなくなる」「寝ているだけで頭がよくなる」なんてことはありません。

 なぜなら、それを実行するときにはやはり、本人の行動が必要だからです。

 戦略を立てずに勉強してしまうと、本当は自分にとって必要ないことにまで、余計に時間を浪費してしまう可能性があります。

 たとえば、英語学習で考えてみましょう。英語の課題は人それぞれです。

「発音」に課題がある人が、ひたすら単語を覚えることは、時間の浪費です。

 極端な話ですが、本当は会計士になりたいのに、なぜか秘書検定を学んでいるのと、状況は同じです。どんなに努力したって、方向性が見当はずれだったら、意味がありません。

 そこで、重要になってくるのが、戦略です。

 戦略の「略」という字には「近道」という意味があります。つまり、戦略とはその名の通り、「目標に向かって近道をする」こと。

 しっかりと戦略を立てることは、ゴールまでの最短距離を見つけておくことでもあります。

■地図のイメージで、勉強の全体像を描き出せ

 目標までの近道を知るには、まずは「地図」が必要になりますよね。

 私の英語スクールでは英語習得の全体像を「登山」に見立てたマップにまとめています。

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「戦略マップ」で全体像を把握する