このマップに即して、「英語ができるようになる」ことが目標の場合、ゴールになる頂上がまず決まります。
次に、決めたゴールから逆算していきます。英語の場合は、山のふもとから順番に、「単語・文法の基礎知識」から始まり、「リーディング・リスニング」「スピーキング・ライティング」の順番で、山を登っていきます。
一般的には、日本人が「英語ができる」ようになるまでは、この「登山ルート」をたどることになります。多くの人を見てきた経験上、いきなり山頂に行けることはめったにありません。
考えてみれば、当たり前ですよね。
基礎知識のない人が、いきなり読んだり聞いたりはできないでしょう。「単語も文法も知らないけど何故か読める」ということはありえませんね。また、読んだり聞いたりできない人が、自分では正しく文を作り出して、話したり書いたりできるということもありません。立てない人は歩けないし、歩けない人は走れない、みたいなことです。
誤解のないように補足すると、これは「基礎を完璧に仕上げてからリーディング・リスニングに取り組み、それを完璧にしてからスピーキングに取りかかる」ということではありません。
実際には「スピーキングの練習を通した語彙習得」とか、「多読を通した文法理解」はありえます。これはあくまで、ターゲットとするスキルを習得する順番だと考えてください。
一般的には、英語学習の「全体像」は先ほどの(トル)図にある要素の組み合わせということになります。
英語以外でも同じです。まずはこのような「全体像」を把握するのが大切。
できる人に話を聞いたり入門書を読んだりすることの本質は、ここにあるのです。
自分よりも多くを知っている人からは、学びたい分野の「地図」を手に入れるようにしましょう。
■まずは、「現在地」を把握しよう
次に、戦略を立てる上で大切なのは、「自分の現在地」を知ることです。
精密でわかりやすいマップを手に入れたとしても、現在地がわからなければ何の意味もありません。