さらに政府内では、児童手当を拡充する代わりに、16~18歳の「扶養控除」の廃止を議論していると報じられている。

 北村さんが試算したところ、年収や課税所得によっては、扶養控除の廃止に伴う所得税や住民税の増税額が、児童手当の支給増分を上回る家庭も出てくるという。

 児童手当の拡充は、子育て世帯にとって助けになるのは確かだ。政府も若い世代が急減する30年までが少子化傾向を反転するための「ラストチャンス」と位置づけている。対策に本気で取り組むなら、国民にとっていいことばかりではなく、不利になるようなことも丁寧に説明してほしい。

(AERA dot.編集部・池田正史)

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