渡辺美奈代(撮影/門間新弥)
渡辺美奈代(撮影/門間新弥)
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 政治からバラエティー番組まで多岐にわたる活躍で、元おニャン子クラブのメンバーに再びスポットライトが当たる機会が増えている。会員番号29番だった渡辺美奈代(53)は、歌手、女優を続ける一方、YouTuberや実業家としても活躍しているが、その美貌は今も健在。SNSに写真をアップすると、若々しさを称賛するコメントが集まる。そんな渡辺がAERA dot.の取材に応じ、16歳で受けたオーディションから結婚子育て、そして現在の生活に至るまでたっぷりと語った。

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「あーかわいい」

「最高です! めちゃめちゃすてきです」

 カメラマンがシャッターを切りながら盛り上がると、渡辺もノリにノッて、次々にポーズを変えていく。ポニーテールの髪を揺らしてクルクルと変わる表情は、アイドル時代をほうふつとさせる。

「(17歳の)デビュー時もポニーテールだったんですよ。きょうのワンピースはちょっとシースルーが入っていて肌が透けていますが、どうぞ見てください(笑)」

 そう言いながら、渡辺は屈託なく笑う。記者が「ポニーテールは好きな髪形です」と答えると、気さくに「あら、じゃあ、今日はヒットじゃないですか」と愛嬌(あいきょう)もたっぷりだ。

「おニャン子クラブ」は、1985年4月1日から放送を開始したバラエティー番組「夕やけニャンニャン」(フジテレビ系)で誕生した。同番組は月曜から金曜まで午後5時から放送され、日本中の視聴者をくぎ付けにした。渡辺は当時をこう振り返る。

「『夕ニャン』が始まる前、私は実家の愛知県に住む普通の中学生でした。中学を卒業して高校へ入るまでの春休み中に、新聞の片隅に『タレント養成所の募集』の広告を見つけたので、それに応募してみたのがきっかけです。その後、社長さんから直接電話を頂いたのですが、実はもう応募期限が過ぎていたんです。だけど、社長さんから『東京の事務所やレコード会社にあいさつ回りに行くので、一緒に行きませんか』というお誘いをもらって、受けてみようと思ったんです」

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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