園遊会での雅子さまの微笑み(代表撮影/JMPA)
園遊会での雅子さまの微笑み(代表撮影/JMPA)

「ここ最近、お出ましになるとき雅子さまの表情はとてもにこやかでいらっしゃいます。今回も園遊会に招待された方々との会話を心から楽しまれ、ほほ笑まれている表情が瞳の輝きから伝わってきました。マスクで顔の半分が隠れているにもかかわらず、お優しい表情が見て取れました」(西出氏)

 そんな表情とともに雅子さまのコミュニケーション能力の高さを感じたのは、片岡仁左衛門さんとの会話の瞬間だという。

「雅子さまが『後進の育成は』という質問を発したときに、土砂降りになってきた雨音のせいかマスク越しの会話のためか片岡仁左衛門さんが聞き取れなかったようでした。とっさに、雅子さまは『若い方の~』と言い換えられました。この言い換えには、さすがでいらっしゃると感嘆しました。現在、私は新入社員に対してビジネスマナーの講習をしている時期でもありますが、そういった研修で伝えているのは、相手が分かりやすい言葉に言い換えること。雅子さまが、状況に応じて『後進の育成』を瞬時に『若い方の~』と言い換えられたのは、雅子さまが相手の様子をしっかり受け止め、臨機応変に振る舞われることができるコミュニケーション力、マナー力、人間力が備わっていらっしゃると感じた瞬間でした。雅子さまならば、それくらいのことはできて当たり前だと思われるかもしれませんが、とっさのひとことは、なかなか簡単に対応できるものではありません。1000人以上もの招待客に対して、セリフがきちんと書かれた台本があるわけではないと思いますので、本当に素晴らしいなと感じました」(西出氏)

 雅子さまのコミュニケーション能力が発揮される理由を西出氏は指摘する。

「園遊会は、明治13年に国際親善のために外国の方々を招いたことから始まった秋の観菊会が前身です。現在、招待客は国内の方々が主ですが、雅子さまはご結婚前は外交官でいらしたので、園遊会はまさに雅子さまがご活躍される場所のおひとつであることを今回のお姿を拝見して改めて思いました。自然に色々な話題を振り、会話をつないでいき、気さくな雰囲気の中にも堂々とされていて、世界のどこにお出ましになっても素晴らしい、本当に私たちが誇れる皇后さまだと思いましたね」(西出氏)

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