試合の発表を受け、平良はTwitterに「試合が決定しました。残りの期間しっかり準備して、思いっきり戦ってきます!!」と投稿。UFCの3試合をここまで無観客か客数に制限のある中で戦ってきた平良だが、今回はタイトルマッチが2つ組まれる大舞台への選出となった。平良が目指すフライ級タイトルマッチ:王者ブランドン・モレノvs挑戦者アレクサンドル・パントーハも行われる大会であり、内容次第では大きくアピールするチャンスだ。

 なお試合は準備期間が短いことからフライ級既定の125ポンド(56.7kg)ではなく、2.27kg重い130ポンド(58.97kg)契約で行われる。平良のUFC4連勝、ランキング入りはなるか。

 同じくUFCフライ級で平良を追う存在として期待されるのが鶴屋怜。現在「ROAD TO UFCシーズン2」に出場中の鶴屋は5月に行われた一回戦でもインドネシアのロナル・シアハーンに一本勝ち。パラエストラ千葉ネットワーク・鶴屋浩代表の次男である鶴屋は、父の得意技であった首投げからのVクロスアームロックでシアハーンを極め、これで7戦7勝(3KO・4一本勝ち)とパーフェクトレコードを継続中だ。

 鶴屋は現在UFCフライ級3位のアミル・アルバジ、10勝無敗でランキング11位につけるムハンマド・モカエフとも練習で手を合わせて優勢だったといい、全く底を見せない試合と相まって幻想を高め続けている。

「ROAT TO UFC」準決勝は8月27日のシンガポール大会で行われマーク・クリマコと争うことが決定しているが、決勝戦も年内に実施が予定されている。順当に行けば鶴屋がUFCフライ級戦線に名を連ねるのは来年以降となるが、ここで平良がランカーに名を連ね鶴屋を待つ構図も大いに期待できそうだ。

 UFCに次ぐ米メジャー・Bellatorでもフライ級が本格始動。その象徴となる初代王座を争う試合が7月30日の「超RIZIN.2」で行われる。UFCフライ級でも活躍し、この10年日本格闘技界をけん引してきた堀口と、国内フライ級で平良と並ぶ実力を評されてきた神龍誠の一戦だ。

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