丸山茂樹さんは、松山英樹選手のプレーのすごさや今後への期待を語る。
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米PGAツアーの「AT&Tバイロン・ネルソン選手権」(5月11~14日、テキサス州ダラスのTPCクレイグランチ)が、首のけがを抱える松山英樹(31)にとって1カ月ぶりの実戦復帰になりました。
思い起こせば、英樹のプレーを最初に目の前で見たのは、2013年の7月でした。本人から練習ラウンドの依頼があったんです。
「こんなにいい球を打つ選手が日本にいるんだ」と感心するばかりでしたね。「生まれ変わったら、こうなりたいな」と思わされるほどでした。
ゴルフ界では多くの注目がタイガー・ウッズ(47)に集まっていたころで、みんながタイガーのコピーをしたがってました。そのコピーの部分に英樹自身の素質も加えながらの、大きくてきれいなスイングをしてました。
それから球筋、インパクトで奏でる音、いちいち素晴らしい。ウィークポイントはアプローチぐらい。僕がいつも言う5大要素がマッチングしたら世界で戦っていける、という印象は最初に受けましたね。
その当時はアプローチがよくなかったというより、彼の中の引き出しが一つか二つしかなかった。経験値が足りていなかっただけです。だから、アプローチについていろんな質問をぶつけてきました。それから何年かは、会うたびにアプローチの話で盛り上がってました。そしたら、みるみるうちに天才的にうまくなった。まさに努力のたまものでしょう。
2021年のマスターズ優勝には泣かされたなあ。僕が生きてる間に日本の選手がメジャーで勝つシーンが見られるとはね。自分も挑戦してなしとげられなかったし、それはやはりメジャーのプレッシャーに負けたってことですから。松山英樹がオーガスタで優勝したというのは、日本人として誇り中の誇りです。大谷翔平選手(28)と並ぶような偉業だと思うんですが、英樹についての報道は、あの一瞬だったなあ。それが残念です。