高橋さん自身、昨年12月に民間管理団体JUIDAのドローン操縦ライセンスを取得した。2日間の合宿と6時間のオンライン自習で見事合格した。が、副業で仕事につなげられるかというと、難しさも感じている。
「すぐに現場に出られるかというと、知識も技術もまだまだ足りていません。例えば農薬散布に使うドローンは大きなサイズのもので、それらのドローンの操縦に特化したスクールなどもあります。仕事にしたい分野に特化した技術を身につけて、経験を積んでいく必要があります」(高橋さん)
マリオカート上手い人
建設会社などは自社でドローン人材を育成している企業も多いが、とはいえ人材不足で市場の成長に伴った供給はされていない。柔軟な雇用形態で人材を確保しようとする動きが出てくれば、副業にもチャンスはある。
ところで、ドローン操縦に向いているのはどんな人なのか。
「指先を使った繊細な動きが問われる面はあるので、ゲームでコントローラーをよく使っている人は、やっぱり上手いなと感じます。マリオカートをよくやっている人とか(笑)。一方で、それは練習すれば身につく技術でもあるし、うまく飛ばせるだけでは決して十分ではありません。天候や風速、周波数などドローンを飛ばすときに何に気をつけないといけないのか、安全管理の知識が必須です」(同)
(編集部・高橋有紀)
※AERA 2023年3月20日号より抜粋