料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「ひじきの煮物」。
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昔ながらのおかずの定番「ひじきの煮物」。ひじきはちょうどいまが旬。しっかり下処理をすれば、よりおいしく楽しめます。あとは材料と一緒に炒めて調味料で煮るだけ。まとめて作れば日々の常備菜になりますよ。
ひじきは鮮魚コーナーで見かける生を使いました。まずは水でよく洗って汚れを取り除きます。そして沸騰した湯で10分ほど煮て水を切り、再び水で洗ったら下ごしらえ終了です。乾物の場合は、たっぷりの水で戻してからゆでてください。
炒める時は一気にすべての材料を入れるのではなく、硬いにんじんから先にサラダ油で炒めましょう。少ししんなりしたら、ひじき、油揚げ、大豆の水煮を入れ、さっと炒めます。ここに調味料を加え、時々混ぜながら少し煮詰まるまで弱火で煮たら完成です。
ひじきは食物繊維やミネラルが豊富。不足しがちな栄養を補ってくれる頼れる味方。余った時はチャーハンにしたり、パンにはさんで食べてもおいしいですよ。
(構成/沖村かなみ)
■ひじきの煮物
【材料】(4人分)生ひじき100g、にんじん80g、油揚げ1枚、大豆の水煮100g、サラダ油大さじ1、きぬさや適量、A(だし100ml、砂糖大さじ2、醤油大さじ2、みりん大さじ1)
【作り方】(1)ひじきはよく水で洗い、沸騰した湯で約10分ゆで、再び流水で洗って水を切る。(2)にんじんは長さ5cmの細切りにする。油揚げはペーパーで余分な油をふき取り、細切りにする。(3)鍋にサラダ油を引き、中火弱でにんじんを炒め、ひじき、油揚げ、大豆の水煮を加えて軽く炒め、Aを加える。(4)(3)が煮立ったら弱火にし、煮汁が少し残るくらいまで煮る。(5)きぬさやを軽く塩ゆでし、細切りにする。(6)器に(4)を盛り、(5)を飾る。
【ワンポイントアドバイス】ひじきは汚れやヒ素などの含有物を除去するために、ゆでてから調理する。
炒めた材料に調味料を入れたら、時々混ぜながら煮汁が少なくなるまで煮る。
※週刊朝日 2023年3月17日号