"世界最強の投資銀行"ゴールドマン・サックス、"世界最高のコンサルティング・ファーム"マッキンゼー・アンド・カンパニー、"世界最上級のビジネス・スクール"ハーバード・ビジネス・スクール、各分野のナンバー1と評価されるこれらですが、そこにはある共通点があるようです。



書籍『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』の著者であり、各分野での経験がある戸塚隆将氏は、「ゴールドマンとマッキンゼーにおける元上司・同僚、ハーバードのクラスメート達には、能力や経験に関係なく真似できる、明らかな共通点がある」ということに気付いたそうです。それは、"基本に徹する"ということ。トップエリートたちは、下記の4つの「基本」に従って動いているのです。



1. 人との「つながり」を大切にする

2. 「自分磨き」を一生継続する

3. 「日々の成果出し」に強くこだわる

4. 「世界的な視野」を常に意識する



トップエリートだからといって、特別難しいことに取り組んでいるわけではないのです。これらは日本のビジネスパーソンが常日頃から大切にしてきたものであるはずです。



それでは、同書ではどのように紹介されているのでしょう。例えば、「人との『つながり』を大切にする」ために共通しているのは、「ありきたりだけど、関係が深まる質問」をするということです。



「あなたは、どこから来たんですか?」



基本的なことですが、何よりも相手に興味を持つことが大切。その結果、会話が促進され、人間関係が深まるのです。その時に役立つのが、出身地とバックグラウンドに関する情報。出身地を聞くことは王道ではありますが、どんな街なのか、名物料理や観光スポットを聞くことで、旅行時の参考にすることができます。相手の仕事について聞いても良いでしょう。スキルの身につけ方や仕事の楽しい部分についても、掘り下げたいところです。



ここでポイントとなるのは、「人は、自分に関心を持ってくれる人には、自然と好意を抱くもの」ということ。そうすれば、相手は自分のことを多く話してくれます。こちらが真剣に興味を持てば、人は心を開いて話してくれるもの。



「重要なことは、まず自分から本気で相手に関心を持つことです。表面的な興味ではなく、その出会いから何かを学ぶ、新しいことを吸収する、こういった探究心や好奇心から生まれる質問は相手にも必ず伝わります。そして、真剣に自分に関心を持ってくれ、自分を知ろうとする相手に対しては、次に、自分も相手に質問してみたい、と思うものです」(戸塚氏)



トップエリートたちは、人との「つながり」に投資することの意味を十分理解しています。そんな彼らが投げかける質問は王道的なもの。そこに真剣さがあるかどうかが、小さくて大きな違いを生むのです。