



写真におけるヌード表現に注目してきたアサヒカメラが、「ヌード」をテーマに別冊を刊行した。注目の撮り下ろしで構成する第一特集には沢渡朔さんが登場。葵つかささんをモデルに充実の新作を発表している。また1990年代からアサヒカメラで発表してきたモノクロ作品の傑作を掲載。もうひとつの撮り下ろしでは、近ごろ活躍著しい笠井爾示さんが才気を奮っている。
写真の歴史のなかから「ヌード」を浮かび上がらせようという特集もある。戦前から活躍した写真家・野島康三らの作品で構成した「モデルFをめぐるヌード」や、戦後にアサヒカメラ至上を彩った数々の名作ヌードも紹介している。また仏文学者・鹿島茂さんや作家・亀和田武さんが特別寄稿した、ヌード/グラビア写真の隆盛期を検証した特集なども掲載。ビジュアルで日本のヌード写真史をたどることもできる一冊になっている。