
ラグビーの北半球における夏のテストマッチ(国代表同士の試合)期間が終了した。日本代表はウルグアイ代表、フランス代表とそれぞれ2試合を戦い、ウルグアイ代表には連勝した一方、フランス代表には連敗。収穫と課題が入り交じった4試合となった。
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なんと言っても一番の収穫は、多くの選手に実戦の場を集中的に与えることができたことだった。
新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響で、日本で開かれたラグビーワールドカップ2019の準々決勝・南アフリカ戦以降、2020年はテストマッチを1試合も行えず、昨年は6試合(この他にサンウルブズ戦1試合)のみ。ラグビーワールドカップ2015の後は2年間でテストマッチ計21試合(この他に世界選抜戦1試合)を戦っていたのとは大違いだ。しかも、当時はアジアチャンピオンシップにも参戦していたため、対戦相手に合わせて幅広い選手を起用することができた。
日本は今回のテストマッチシーズンで、日本代表と、それに次ぐ選手で構成するナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS)の2チーム制を導入した。まず、NDSが「エマージング・ブロッサムズ」というチーム名で海底火山噴火で被害を受けたトンガのためのチャリティーマッチを戦ったのに続き、ウルグアイ代表との第1テスト(6月18日)では日本代表として出場した。
ウルグアイ代表は1999年大会でワールドカップに初出場し、2019年大会ではフィジーに勝利。2023年大会への出場も決めている世界の中堅チームだ。日本代表は9選手が初キャップという若手中心ながら、危なげなく34―15で快勝した。
ウルグアイ代表との第2テスト(6月25日)、そして、フランス代表との2試合は日本代表として合宿してきたチームが対戦。ウルグアイ代表との第2テストは43―7で圧倒した。
一方、続いて対戦したフランス代表は今年の6カ国対抗でグランドスラム(全勝優勝)を達成し、来日時点でテストマッチ8連勝中。来年に自国で開催されるラグビーワールドカップ2023に向けた強化が着々と進んでいるチームだ。