【第8ブロック】
・九州学院(熊本)、帝京五(愛媛)、智弁和歌山(和歌山)、日大三島(静岡)、国学院栃木(栃木)

 夏の甲子園連覇を目指す智弁和歌山が大本命。2回戦からの登場で1回戦を勝ち上がったチームとの対戦はやりにくさがあるかもしれないが、それでも戦力を考えると他のチームを大きく上回っているように見える。投手は昨年夏の甲子園も経験した塩路柊季、武元一輝がともに安定。特に武元は明らかに制球力がアップし、春の近畿大会でも大阪桐蔭打線を抑え込んでいる。野手も旧チームから不動の正捕手である渡部海を中心に力のある選手が揃い、得点力も高い。和歌山大会で少し不安定だった守備が整備されれば、夏連覇も十分に狙えるだろう。対抗として推したいのが九州学院だ。4番の村上慶太に注目が集まるが、その後ろを打つ松下翔、後藤大和が本大会で揃って打率5割以上をマーク。2年生エースの直江新も140キロ以上のスピードを誇り、この夏急成長を遂げた。智弁和歌山の有利は変わらないが、上手く勢いに乗れば面白い存在となりそうだ。

(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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