【第5ブロック】
・鹿児島実(鹿児島)、明秀日立(茨城)、仙台育英(宮城)、鳥取商(鳥取)
春夏連続出場となる明秀日立と、選手層の暑い仙台育英が中心となる。明秀日立はチーム打率4割を超え、茨城大会では6人がホームランを放つなど切れ目のない打線が特長。エースの猪俣駿太が少し安定感を欠いたが、4番も務める石川ケニーが投手としても大きく成長した。一方の仙台育英は左の古川翼、右の高橋煌稀を中心に力のある投手が揃う。宮城大会で本塁打は0だったが、5試合で24盗塁と機動力は抜群だ。実力的には互角と見えるが、投手陣の安定感が上回る仙台育英が勝ち進むと予想したい。
【第6ブロック】
・高松商(香川)、佐久長聖(長野)、明徳義塾(高知)、九州国際大付(福岡)
各地区を代表する実力校が揃ったが、春夏連続出場となる九州国際大付を推したい。福岡大会ではエースの香西一希が故障明けで本調子ではなく、さらに大会終盤には新型コロナウイルス感染で欠場したものの、それでも強豪を相手に安定した戦いを見せて勝ち抜いた。センバツでは不調だった捕手の野田海人が復調し、投手としても投げられる目途が立ったことは大きい。香西が順調に回復してくれば、頂点も狙える戦力を誇る。初戦でその九州国際大付と対戦する明徳義塾は伝統の堅守でロースコアの展開に持ち込めるかがポイントとなる。一方の高松商、佐久長聖は打線が好調だけに投手陣の踏ん張りがカギとなりそうだ。
【第7ブロック】
・下関国際(山口)、富島(宮崎)、有田工(佐賀)、浜田(島根)
初戦で対決する下関国際と富島の勝者が勝ち進む可能性が高いだろう。下関国際は昨年のセンバツを経験した選手が多く揃い、古賀康誠、仲井慎と左右の力のある投手を揃える。仲井は打っても中軸を任されており攻守の中心だ。一方の富島はエースの日高暖己の存在が大きい。宮崎大会では5試合全てに登板。3回戦以降の4試合は全て一人で投げ抜き、決勝でも最後のボールが自己最速に並ぶ148キロとスタミナは申し分ない。両チームとも投手を中心に守り勝つ戦いが持ち味だが、初戦で対戦するということを考えると絶対的なエースである日高を擁する富島にわずかに分があると考えられる。勝ち上がった後の3回戦まで日程があることも有利で、富島が甲子園初勝利をあげてそのままベスト8進出と予想したい。