「捕手としてのディフェンス能力は素晴らしく、肩の強さは球界トップクラス。ソフトバンクでプレーする甲斐拓也の“甲斐キャノン”が有名ですが、小林が上と評する声もある。キャッチングも悪くない。リード面も当初は単調と言われていたが、経験を重ねて考えることができるようになった。投手陣やバッテリーコーチと話し合いを重ね、最善のものを探し求める向上心の賜物でもある」(巨人担当記者)

 守備力では球界でも上位の部類に入るが、何と言っても課題は打撃力だ。現在チームで正捕手を任されている大城卓三はバッティングが良いだけに、余計に小林の弱点が目立ってしまっている。

「あの打撃力では試合で使いにくい。捕手に守備だけを求める時代もあったが、今は違う。(大城との)打撃力の差がそこまでなければ小林がレギュラー。しかしクリーンアップを任されるほどの打撃力を持つ大城では勝ち目がない。打ち勝つ野球をしたい原辰徳監督が起用しないのも理解できる」(在京球団編成担当者)

 WBCではチームトップの打率を誇り「世界のKOBAYASHI」とファンの間で呼ばれたこともあった。だが、調子が良い時は固め打ちができるものの、波がおさまると別人のような淡白な打撃になってしまう。今季もここまで54試合の出場で放ったヒットはわずか12本。打率.140、本塁打ゼロと攻撃面では全くと言っていいほど戦力とはなれていない。

「小林の打撃成績は、打席数の違いはあれ投手と大差ない。投手も打席に入るセ・リーグにおいて、打線に2人の投手がいるのと同じ。今の巨人は投手陣に不安があるので、できるだけ多くの得点をとる必要がある。捕手の技量には多少、目を瞑っても大城を起用することになる」(巨人担当記者)

「DH制のあるパ・リーグで守備に特化した捕手として出場機会を増やすのも選択肢。飛び抜けた打力のある選手がいるチームなら小林をカバーできる。今のままでは巨人で試合出場機会を増やすのは難しい」(在京球団編成担当者)

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今オフ小林に動きはあるのか