そして、細田氏への選挙支援の説明があいまいなことも、さらなる疑惑を招いている。

 旧統一教会側から、選挙で支持するとの意向があったとしているが、いつ、どこで、誰からそういう意向を聞かされたのかについては触れていない。

 選挙支援について、自民党の閣僚経験者がこう説明する。

「どんな組織でも、選挙で支援すると言われるとありがたいので、すぐに事務方や秘書と打ち合わせをさせるのが普通です。その後、組織票や名簿の提出なのか、もしくは電話かけやポスター貼りなど実働になるのか、支援体制について当然、候補者が確認します」

 実際、今年7月の参院選では、安倍晋三元首相の元秘書官の井上義行参院議員は、旧統一教会の関連団体が決起集会を開いた。井上氏も「賛同会員」になったことを認めている。

 また、下村博文元文科相は、旧統一教会の関連団体「世界平和連合」から推薦状を手渡されている。

「細田氏は、旧統一教会関連団体の会合に、かなりの回数出席している。選挙の応援について、いつ、どこで、誰から支持、という点を明確にできないのは、たとえば、支持すると約束したのが、旧統一教会の韓鶴子総裁のような大幹部のため、あいまいな言い方をしているのではないか」

 前出の立憲幹部はそう疑問を呈する。

 細田氏は14年12月から21年11月まで細田派を率いて、その後、安倍元首相にバトンタッチし衆院議長に就任した。その間に、衆院選と参院選それぞれ2回、合計4回の国政選挙があった。

 細田派に所属していた、宮島喜文前参院議員はマスコミの取材に、

「16年の参院選で当選できたのは、旧統一教会の支援が背景にあった」

 と答えている。

 細田氏が旧統一教会の関連団体の会合に出席し、あいさつしたのは、8回のうち7回が細田派会長の時代で、うち世界平和女性連合で3回、国際勝共連合の会合で1回。自民党議員らで構成し、国際勝共連合の会長が顧問を務める「日本・世界平和連合懇談会」の名誉会長にも細田氏が就いていた。

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旧統一教会の支援や票が欲しければ細田氏に相談となる