セ・リーグの野手でまだ余力が感じられるのが広島を自由契約となった安部友裕だ。一軍に定着するまでに時間はかかったものの、10年目の2017年には初の規定打席に到達し、リーグ4位となる打率.310をマーク。チームのセ・リーグ三連覇にも大きく貢献している。佐々岡真司前監督が就任してからは林晃汰や坂倉将吾がサードで起用されることが多くなり、一軍での出場機会は減少したが、今年も二軍では打率.368をマークするなど力が衰えていないことを証明している。本職のサード以外にも内野の全ポジション、そして外野を守った経験もあり、ユーティリティープレーヤーとしても貴重な存在である。内野のバックアップ要員としては、まだまだ働ける可能性は十分にありそうだ。

 投手で最も実績のある選手といえば金子千尋(前日本ハム)になるだろう。2014年には最多勝、最優秀防御率、沢村賞、シーズンMVPを受賞するなど長くオリックスのエースとして活躍。これまで通算130勝をマークしている。2019年に日本ハムに移籍後は年々成績を落としているものの、巧みな投球術は健在だ。今年も二軍ではチーム2位となる76回を投げて7勝3敗、防御率2.49という成績を残している。1年を通じて一軍で先発として活躍するのは難しいかもしれないが、ローテーションの谷間やブルペン陣の一角であればまだ活躍できる可能性はあるのではないだろうか。また、豊富な経験を持っているだけに、指導者的な役割も期待できるだろう。

 リリーフで実績十分なのが三上朋也(前DeNA)だ。ルーキーイヤーにいきなり抑えを任せられると、65試合に登板して21セーブをマーク。その後は主にセットアッパーとして活躍し、通算114ホールドを記録している。2019年以降は怪我に苦しんだが、昨年は40試合に登板するなど復調の兆しを見せ、今年も一軍で19試合に登板していただけに、自由契約というニュースに驚いたファンも多かったはずだ。

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