長山さんは、
「ツイッターの根幹はタイムラインです。個人が情報発信するための基盤は重視する一方で、キュレーションチームなど、出てきた情報を活用するチームはクビを切られたようです。これはメディアとしての機能を捨て、発信者のプラットフォームとしての機能に注力する、という意思表示と見ています」
との考えを示す。
こうした見方には、伏線がある。ツイッター買収を巡る裁判で、マスク氏のプライベートのメールが公開された。それには、マスク氏が考える言論のあり方や、ツイッターに対する見解が書かれている。
例えば、ロシアがウクライナに侵攻した後の3月5日、テスラの元重役であるアントニオ・グラシアス氏とのやりとりではこんなことを言っている。
マスク:EUが、ロシアやいくつかのロシアメディアのニュースを流すことを、禁止する法律を通した。実際、彼ら(ロシア側)のニュースにはかなり楽しませてもらっている。たくさんのくずの中にもいくつかの良い指摘もある。
グラシアス:あなたは完全に正しい。100%同意するよ。私たちはそれが嫌いだからこそ、それを許すべきだ。それがアメリカ憲法で書かれていることだ。
マスク:その通り。誰か嫌いな人がクソだと思うようなことを話しているとき、自由な言論が最も重要になるんだ。
3月24日には、起業家で投資家のジョー・ロンズデール氏とこんなやりとりをしている。
ロンズデール:私はあなたの「ツイッターのアルゴリズム(仕組み)はオープンソース(誰でも使えるよう)にするべきだ」というツイートを心から支持する。私は明日、共和党の政策会合で100人以上の国会議員に向けて話す予定で、これは頭の狂ったビッグテック(巨大IT企業群の通称)を治めるために私が押しているアイデアの一つです。今や私はあなたの発言を引用できるので、私の頭がおかしいと聞こえるようなことは少なくなるでしょう。我々の公共空間は、恣意(しい)的な、怪しい検閲を受けなくなる必要があります。