最高出塁率を2度(21、22年)を獲得するなど出塁率の高さは折り紙付きで、メジャーの球団からは出塁からの得点を期待されている。

 だが、打撃では高い評価を受ける一方で、守備や走塁の評価は決して高くないのが実情だ。

「打力に関して問題ないが走力に疑問符が付く。NPB時代はクリーンアップとして打つことのみに集中すれば良かった。しかしメジャーで中軸を打つほどのパワーはないので、それ以外の打順となれば足も必要。1、2番で起用するにしては、脚力が弱いのが気になる」(在米スポーツライター)

「外野手としての評価は高くない。走力の問題もあり守備範囲は狭く、肩も強いとはいえない。DHを打てるだけの打力、パワーはないので守備でマイナスにならないことも必要。外野起用なら左翼となりそうなので、本拠地球場の形状や広さも関係するはず」(MLB某球団アジア地区担当スカウト)

 近年メジャーに移籍した日本人外野手では、鈴木誠也(カブス)には打力に加え強肩、俊足という武器がある。秋山翔吾(元レッズなど)は外野守備に優れていたため、起用される試合も増えた。しかし筒香嘉智(元ブルージェイズ)は打撃特化型だったため一塁で起用されることもあった。吉田も守備力での“縛り”が移籍に影響すると見られている。

 例えばレッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークは、左翼が極端に狭いが慣れれば守りやすいはず。筒香が最初に入団したレイズの本拠地(トロピカーナ・フィールド)も室内球場で守備での負担は少ない。一方で、広い球場を本拠地としているチームは条件的には難しなりそうだ。

「プロ2年目のオフに手術を受けた持病の腰痛の状況も気になる。今季も守備に就いたのは39試合だけ。守備の能力ではなく腰痛への不安があったのが理由だとしたら、獲得のリスクが高い。慎重に調査を進めるので契約までは少し時間がかかるかもしれない」(在米スポーツライター)

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契約が決まるのは遅くなる?