「7月のE-1サッカー選手権では3ゴールで得点王に輝いた。初代表で結果を出すメンタルの強さと運を持っている。J3・北九州でのプレー経験がありハングリー精神があるのも良い。前線で走り回るスタミナ、守備にも手を抜かない献身性など、泥臭いプレースタイルは岡崎慎司を思わせる」(サッカーエージェント会社関係者)

 サッカーが浸透し、技術的な部分は年々向上している日本の選手だが、最後は気持ちが勝負を分ける時も多い。今回のカタール大会で出番があるかは微妙なところだが、“勝負強さ”があるのが町野の魅力。今後の戦い次第では救世主になる可能性もあるはずだ。

 町野以外でも国内組でステップアップを果たすべく、活躍が期待される選手もいる。

「日本人のサイドの選手への評価と期待値は変わらず高い。(今回も代表に選ばれている)長友佑都、内田篤人の大活躍の印象も残っている。DF山根視来(川崎)も注目される一人だ。またMF・FW相馬勇紀(名古屋)はサイド起用時の(攻撃面だけではなく)守備について聞かれることもある」(サッカーエージェント会社関係者)

「国内組ではDF谷口彰悟(川崎)の堅実性に対する評価も高い。欧州サッカー関係者は海外、国内組問わず、日本人選手のレベルの高さを知っている。今大会では日本代表が躍進する可能性も感じている。もちろん長友のことも覚えていて、いまだに走り回っていることを喜んでいる(笑)」(欧州在住サッカーライター)

 日本代表のほとんどを海外組が占めるようになったが、国内組も負けてはいない。各選手ともにアピールし、海外組はさらなるビッグクラブへのステップアップ、国内組は海外クラブへの移籍を視野にアピールしたいところだ。日本代表チームの躍進はもちろん、選手たちのキャリアに今回のW杯がどういう意味を持つのかに注目したい。

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