■ほしいけれど売っていない
ちなみに、ライーブのかぶりものはどこで入手できるのか?
「ファンゾーンと呼ばれるファンが集まるお祭り広場や各スタジアムに売っているところがあるのですが、とにかくライーブを見かけません。かぶりものがほしいけどどこにも売ってない、そんな話を結構聞きます。ですので、ライーブをかぶっているとすごくプレミアム感がある。もしかしたら、FIFAはそれを狙っているのかもしれません」
10年の南アフリカ大会や、14年のブラジル大会ではマスコットのぬいぐるみが大量に売れ残って廃棄され、問題になった。
「FIFAは環境問題に対して非常に気を使う組織です。グッズをたくさん作って、余らせたあげく捨てられる。今回、それを問題視した可能性は高いと思います」
カタールらしさとオリジナリティーに溢れたライーブ。その誕生の背景にはグッズ展開から環境問題まで幅広いFIFAのマーケティング戦略があるのかもかもしれない。
「とにかく、さまざまな面から計算し尽くされたデザインだと、私は見ています」
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)