「やっぱり、スケートが好きなんでしょうね」
大好きなスケートで、完成された作品をみせたい。その思いが、36歳の高橋を進化させている。ミスを激しく悔やむのは、思いの強さの表れでもあるだろう。
世界選手権への意気込みを問われ、高橋は「世界選手権、本当にやればやるほど厳しいなとは思うのですが、トップ10入りを大きな目標にして頑張っていきたい」と述べた後に付け加えた。
「最後は、ばっちり決めたいと思います」
世界選手権が行われるさいたまスーパーアリーナのリンクで、『オペラ座の怪人』のラストを華麗に決める高橋の姿を楽しみにしたい。(文・沢田聡子)
●沢田聡子/1972年、埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社に勤めながら、97年にライターとして活動を始める。2004年からフリー。シンクロナイズドスイミング、アイスホッケー、フィギュアスケート、ヨガ等を取材して雑誌やウェブに寄稿している。「SATOKO’s arena」