何かとイベントが多い年末年始は、気をつけていても食べ過ぎ飲み過ぎになりがち。正月休み明けに鏡をみたら「顔が丸くなった!?」なんていうことも多いものです。過剰な飲食は、ぽっちゃり体型だけでなく、肌や身体の不調にもつながるので要注意。そこで今回は、日本の漢方のルーツである中国の伝統医学「中医学」にもとづく【太ってしまったときのダイエット法】をご紹介。中医式デトックスで食べ過ぎ飲み過ぎをリセットして、スッキリ体型をキープしましょう。
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■暴飲暴食は肌荒れや病気の要因に
おいしい食事にお酒、場の雰囲気も手伝って、つい食べ過ぎたり、飲み過ぎたり……。たまのことなら問題ありませんが、こうした過剰な飲食の機会が増えると、体質によっては短期間で数キロ体重が増えてしまうことも少なくありません。
肥満は飽食の時代ならではの症状と思われがちですが、中医学では古くからその対処法があり、二千年前の医学書『黄帝内経」(素問・奇病論)にも次のような記載がありました。
●「数食甘多而肥也、肥者令人内熱、甘者令人中満」(油っこいものや甘いものを好む人は、体内に熱が溜まりやすく、消化機能が落ちてお腹の張りを引き起こす)
余分な熱のことを中医学では「熱毒(ねつどく)」といい、炎症性の肌トラブルを引き起こします。ニキビ、赤ら顔、オイリー肌、口臭や皮膚病の悪化にも繋がります。
●「膏粱之変、足生大丁、受如持虚」(味の濃いもの、油っこいものを食べ過ぎると、身体が弱くなり大きな病気にかかりやすい)
過剰な飲食や肥満の状態は、現代でいうと、胃腸トラブルや高血圧、脳血管疾患、痛風、皮膚病といったさまざまな病気の要因になるということ。健康美人を目指すためには、食生活をきちんとコントロールして、適切な体重をキープすることが大切です。
■年末年始こそ「脾胃」と「肝」のケアを心がけて
食べ過ぎ・飲み過ぎの状態は、「脾胃(ひい)」(胃腸)や「肝(かん)」(肝臓)の大きな負担に。特に油っこい料理や甘いものなどを食べ過ぎると、脾胃の消化機能が弱くなり、水分代謝も低下してしまいます。その結果、皮下脂肪が溜まりやすくなり、ぽっちゃりとした水太り体型を招いてしまいます。
また、「肝」は解毒の器官で、新陳代謝と深く関わる臓器です。そのため、過剰な飲酒で肝の働きが弱くなると、代謝が落ちて太りやすい体質になってしまうのです。
脾胃と肝に何かと負担がかかりやすいこの時期は、日頃の養生を心がけることが大切。食べ過ぎ・飲み過ぎをこまめにリセットして、脾胃と肝のダメージを和らげましょう。