のどのトラブルを繰り返さない、慢性化させないために、早めのケアが重要です ※写真はイメージです (c)GettyImages
のどのトラブルを繰り返さない、慢性化させないために、早めのケアが重要です ※写真はイメージです (c)GettyImages
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 のどの痛みや咳などが長く続くと、苦しいし心配ですよね。こうした不調は、かぜが治りきらないで「慢性咽喉頭(いんこうとう)炎」を起こしている可能性も。頭痛や倦怠感などを伴うことも多く、重症化すると呼吸トラブルを招く心配もあるので、不調に気づいたら早めのケアで改善することが大切です。のどのトラブルを繰り返さない、慢性化させないために、日本の漢方のルーツである中国の伝統医学「中医学」にもとづく【のどの炎症対策】を専門家が紹介します。

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■「慢性咽喉頭炎」は体質からの改善がカギ

 咽頭と喉頭、いわゆる「のど」の炎症が慢性的に続いている状態を「慢性咽喉頭炎」といいます。その主な要因は「急性咽喉頭炎(のどのかぜ)」の長期化。ウイルス感染などで起こる急性咽喉頭炎が治りきらない状態が続くことで、症状が慢性化していきます。

 その他、喫煙や飲酒の習慣、糖尿病、副鼻腔炎、胃腸不調といった病気、大気汚染などが原因になることも。症状は、のどの違和感(不快感や乾燥感)、軽いのどの痛み、声のかすれ、痰、咳などが多く見られます。

■繰り返さないためには、根本的な体質改善が大切

 中医学では、のどは呼吸や飲食に関わる器官で、「肺」「脾胃(ひい。胃腸)」「腎」「肝」の働きと密接に関係していると考えます。慢性咽喉頭炎の要因となるのは、風熱(ふうねつ)の邪気による急性咽喉頭炎の長期化、加齢や慢性疾患による「肺・腎の潤い不足」、ストレスによる「気の停滞」、食の不摂生による「痰湿(たんしつ)の停滞」など。こうした体内の不調を改善していくことで、のどの炎症を抑え、症状を緩和していきます。

 急性咽喉頭炎は、喫煙や飲酒でのどが荒れていたり免疫力が落ちていたりすると、症状を繰り返してしまうことも。これが慢性化につながる大きな要因にもなるので、のどの不調が続いている人は、根本から体質を整えることが大切です。

■タイプ別 急性・慢性咽喉頭炎の対処法

 ウイルスなどの邪気はのどを通じて侵入するため、不調があるとかぜなどの病気にかかりやすくなることも。慢性的に不調を感じている人は、しっかりケアをしてのどを健やかに整えましょう。

■まずは【急性咽喉頭炎】のケア:風熱(ふうねつ)タイプのかぜが主な原因に

 急性咽喉頭炎は、主に自然界から「風熱」の邪気が侵入することで起こる症状。のどから入り込んだ邪気が「肺」に熱を発生させ、これがのどに影響して炎症が起こり、痛みや熱感といった不調が現れます。

 いわゆる「のどのかぜ」にあたる症状なので、まずは体内の邪気を発散させることが大切。合わせて肺の過剰な熱を冷まし、のどの炎症を抑えましょう。この段階できちんと改善することで再発や慢性化の予防につながるので、不調を感じたら早めの対処が肝心です。

<気になる症状>
のどの赤み・腫れ・熱感・痛み、咳、痰、声のかすれ、発熱、悪寒、頭痛、舌先が紅い、舌苔が薄く黄色い

<食の養生>
邪気を発散させ、熱を冷ます食材を。
大根、白菜、苦瓜、梨、すいか、緑茶、ミント、菊花、羅漢果(らかんか)、たんぽぽ茶、 ほおずき、胖大海(はんだいかい。アオギリ科の植物、胖大海の種子) など

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