こうなると、好き嫌いの感情や相性もあいまって、関係はさらに悪化。そしてケアマネに「ヘルパーさんをほかの人に代わってもらうことはできますか」と相談することになります。

 基本的に、ヘルパーやケアマネの交代は法律・制度としてはできます。それは、介護への不信感をなかったことにして介護生活を続けることは不可能だからです。不平・不満・不信解消のためにも、交代を要望することは、時には必要です。

 また、好き嫌いや相性は、介護が続くなかでは、当然、誰にでもあることです。どんな仕事でもそうですが、最終的には携わる人同士の人と人とのつきあい、関係性によって成果やストレスの量が左右されるものでしょう。それは介護の現場でも同じことです。しかも介護を受ける側にとっては、介護は「仕事」ではなく「生活」なのですから、好き嫌いや相性という感情的な要素も我慢する必要はありません。

 しかし、「このヘルパーさんとはやっていけない」と思う前に、まずは具体的な不満や疑問、要望を本人に申し出てみましょう。「仕事でお願いしているのだから」と割り切って、望むところを話せばいいのです。介護職はさまざまな家庭に入り、多くの経験を積んでいます。すんなりあなたの気持ちをくみとって、改めてくれるはずです。本人に言いにくい場合は、そのヘルパーが所属する介護サービス提供責任者や管理者、ケアマネなど、話しやすい相手、相性のいい相手に相談してみましょう。

 話し合った結果、やっぱり交代してほしいと思うなら、ヘルパーの交代を希望する場合は、そのヘルパーが所属している事業所の所長(管理者など)やケアマネに、ケアマネの交代を希望する場合には、そのケアマネが所属している事業所の所長(管理者など)や役所の介護保険課などに相談します。

■交代の希望は、親のためになるかを考えて

 このようにヘルパーやケアマネを、別の人に代えてほしいと申し出ることはできますが、なぜ交代を望むのか、その目的は何かをじゅうぶんに把握しておくことが大切です。

暮らしとモノ班 for promotion
大人のリカちゃん遊び「リカ活」が人気!ついにポージング自由自在なモデルも
次のページ
何度もヘルパーの交代を要求されたケース