M-1を制し、本来ならその勢いに乗ってバラエティー界でも若くして大ブレークするはずだったアンタッチャブル。柴田による女性トラブルによって「コンビ解散危機」もささやかれたが、アンタッチャブルはここで終わらなかった。週刊誌の芸能担当記者は言う。

「柴田さんは1回目の結婚中に元交際相手と浮気をし、イザコザを起こした。その女性が警察に駆け込んだことで事情聴取を受けることになり、トラブルが事務所にバレて1年間の休業が決定しました。当時の事務所社長は柴田さんの謹慎を解く前に亡くなってしまい、またザキヤマさんも相当腹を立てていたため、柴田さんが芸能活動に復帰してもコンビ活動は無期限休止状態になっていました」

 しかし、風向きが変わったのは16年。柴田の妻(当時)がファンキーモンキーベイビーズのファンキー加藤とダブル不倫をし、子どもを身ごもっていたことが発覚。だが、柴田は相手のファンキー加藤を責めなかった姿勢が評価を上げた。

「『女性トラブルを起こし、アンタッチャブルを活動休止に追い込んだ張本人』というイメージから、『有名人に妻を寝取られても、妻をかばい、相手のファンキー加藤まで許した寛大な男』という好印象に変わり、それがコンビ活動再開の追い風になったのは間違いない。柴田さんがピンでの活動をほそぼそとやっていたとき、ザキヤマさんは『自力ではいあがってきてくれ』と相方をずっと待ち続けていた。その間、柴田さんは『動物に詳しいキャラ』などを確立させ、徐々にバラエティーでの露出を増やすことに成功。そして、『脱力タイムズ』でのコンビ復活となったわけです。柴田さんが再婚して公私ともに落ち着いた今、再びコンビで人気が出始めたのは自然な流れでしょう」(前出の記者)

■東京芸人のブームが起きる!?

 コンビ活動復活から3年余りが過ぎ、2人で番組に出る姿も見慣れてきた。「こんなにパワーをチャージしたコンビはかつていないはずだ」と語るのは、民放バラエティー班のプロデューサーだ。

「ザキヤマさんはどんな番組でも絶対に一番大きな笑いを取る。その功績が認められ、すでにMCも長くやっています。テキトーで陽気なキャラというスタンスは崩さずに、番組をしっかり回すこともできるため、制作現場からのニーズは非常に高い。そこに、待ちに待った相方と再合流したわけですから、本人たちも、視聴者にとっても新鮮味がある。また、彼らは東京勢の芸人として初めてM-1を取ったということもあり、実は今の若手に絶大な影響を及ぼしているんです。2000年代中盤に養成所に通っていた若手は、当時のアンタッチャブルの漫才をかなり真似していた。東京芸人の若手もたくさん育ってきていますから、アンタッチャブルがそのトップとして台頭することで、久しぶりに東京芸人ブームが起きるかもしれません」

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「山崎を止められるのは柴田しかいない」