「2020年のジェラルド・パーラ(巨人)はチームに明るさと激しさを注入すると思われた。前年にはナショナルズで世界一になっており、チーム悲願の日本一請負人とも期待されていました。右膝の故障が原因で退団となったが、精神的な部分も影響していたとも考えられる」(巨人担当記者)
ベネズエラ出身のパーラは明るい性格でハードなプレーが持ち味。来日時点でメジャー通算1312安打をマークし、リーグ屈指の強肩が売りの外野手だった。また、登場曲「ベビー・シャーク」に合わせてファンたちが両手をサメの口のように動かすシャークダンスも人気で、日本でも観客とともに盛り上がるはずだったが、在籍した年はほぼ無観客で試合が開催された。グラウンドでも47試合の出場で39安打と活躍できずに帰国となった。
「巨人は翌2021年も悔やまれる結果となった。エリック・テームズは一軍デビュー戦でアキレス腱を断裂してそのまま退団。来日遅れによる日本への適応時間が足りなかったことが理由に挙げられる。またジャスティン・スモークは日本での単身生活によるストレスもあり、34試合出場での帰国となった。2人とも時期が違えば……と思わざるを得ない」(巨人担当記者)
他にもMLBで実績を残している選手との契約は多かった。また韓国球界で飛び抜けた成績を残し、満を持してNPBに加入した選手もいたが……。
「アルシデス・エスコバー(ヤクルト)はMLB屈指といわれる内野守備が武器だった。メジャー通算92本塁打だったジャスティン・ボーア(阪神)は、米国帰国後もメジャー復帰直前まで行った実力者。多くの素晴らしい選手たちが結果を出せなかったのは、コロナ禍との関連もゼロではないでしょう」(MLBアジア地区担当スカウト)
「2021~22年に阪神でプレーしたメル・ロハス・ジュニアは韓国球界二冠王でMVPを獲得。左右に打ち分ける柔らかい打撃は日本向きとされ、阪神優勝の切り札といわれたが全く振るわなかった。年俸250万ドル(推定)の2年契約は編成部の調査ミスだったという声もある。しかしコロナ禍における異国でのプレーは想像以上に難しかったはずです」(在京球団編成担当者)