また、MLB球団は侍ジャパンのみではなく各国選手を細かにチェックしている。特にNPBで結果を残した選手に関しては、注目度がより高くなる傾向があるという。

「NPBのレベルは想像以上に高く評価されている。イチロー(元マリナーズ)のように伝説的な活躍は無理でも、各球団のレギュラークラスになれる選手はいる。NPBで結果を残した選手の中には、WBCを足がかりにしてMLB挑戦を目論んでいるものもいる」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 その中で注目を浴びているのがキューバ代表。苦戦しながらもプールAを1位で突破した実力国にはNPBでのプレー経験者が多数選出されている。現状のルールではキューバ出身の選手はMLBでプレーはできないが“来るべき時”のためにメジャー側も熱い視線を送っている。

「最も注目を集めたのはリバン・モイネロ(ソフトバンク)。NPB最強との呼び声もある左腕セットアッパーの名前は、米球界でもよく知られている。100マイル近い真っ直ぐとスライダーを投げる姿から“リトルチャップマン”と呼ぶ人もいるほど。メジャーに挑戦すれば高額契約は間違いないだろう」(MLBアジア地区担当スカウト)

 ソフトバンクとは2022年から3年契約を結んでいるため、米国移籍が“解禁”されれば最短で2025年、30歳での渡米となる。キューバの先輩アロルディス・チャップマン(ロイヤルズ)と並べられるほどの注目をされている。

「ライデル・マルティネス(中日)も話題に上がっている。プールAのイタリア戦ではタイブレークで失点を喫して敗戦投手になったものの、球威自体は素晴らしかった。球種全ての質が高くクローザーとして欲しい球団は多いはず。現在26歳で今後の成長にも期待ができる」(MLBアジア地区担当スカウト)

 マルティネスは190cmを超える長身からの角度ある真っ直ぐと空振りを取れる落ちる変化球が武器。奪三振率が高く、昨季はセ・リーグで最多セーブ投手に輝いた。モイネロ同様、中日とは2022年からの3年契約を結んでおり、キューバ出身選手の移籍が可能となれば最短で2025年、28歳での渡米となる。

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アジアにも注目された選手