「ペニンシュラでとんこつラーメン食べませんか?」という電話の主は、力の源(ちからのもと)ホールディングスの広報担当者。同社はラーメンの一風堂を展開する東証1部上場企業である。
【写真特集】合計12種類のトッピングにカメラマンも大興奮!? 4200円のラーメンの全貌(全14枚)
前のめりになって詳細を聞くと、ザ・ペニンシュラ東京(東京・有楽町)のルームサービスで一風堂ラーメンの提供が始まったらしい。通常の店舗で食べられる「赤丸」や「白丸」ではなく、ラグジュアリーホテルにふさわしいラグジュアリーなラーメンを、新たに開発したという。
そのお披露目&試食会を、ペニンシュラで一番ラグジュアリーな部屋で開催するので来ませんか、というお誘いであった。しつこいほどのラグジュアリー尽くし。しかも旨そう。
「お忙しいと思いますが……」という遠慮がちなセリフに、食い気味で「行きます」と即答した。
「では午前10時、23階のスイートルームまで直接お越しくださいね」
当日、午前9時45分に有楽町駅到着。地下鉄A6出口からザ・ペニンシュラ東京の入り口まで直結している。カメラマンと合流。
ふだんの取材はシャツにパンツという地味な装いなのだが、この日は紺のワンピースに赤のハイヒールでホテルのロビーに降り立った。気合い十分。外資系高級ホテルならではのふかふか絨毯にヒールが沈み、すっ転びそうになりながらも最上階へ急ぐ。
シャラーン。エレベーターの音までラグジュアリーな、ザ・ペニンシュラ東京23F。試食会場は、なんと1泊200~250万円のトップスイートだった。背筋をのばして目的の部屋にたどりつくと、すでにみなさんおそろいで、われわれが恐らくラスト(ごめんなさい)。
試食前に関係者のプレゼンテーションがあったのだが、みなさんが一番気になるラーメンの全容からご報告しよう。案内役は、ザ・ペニンシュラホテル東京の副総料理長、加地吉治さん。
直径25センチほどの黒いどんぶりに、おなじみの細麺が横たわっている。麺とスープは一風堂の通常店舗と同じものを使用。
麺の硬さの好みは聞いてもらえなかったが、まあヨシとしよう。とんこつスープは銀または黒のポットに入れて、部屋でアツアツを注ぐスタイルだ。
麺の横に、重そうな二段重ねの木箱がある。恐らく足の上に落としたら相当痛いやつ。オープン!