ラーメンでおなかがいっぱいになったところで、舞台となったザ・ペニンシュラ東京についてもリポートしておきたい。
アエラ取材陣2名に最初に対応してくれたのは、黄色の着物を着た男性。柔和とはこういうことか、と表現したくなるようなソフトな笑顔でお出迎え。
「まずはこちらをどうぞ。スイカのお飲み物、ノンアルコールです」とウェルカムドリンクを手渡してくれる。
おろし金……いや、たぶんミキサーで摺り下ろしたスイカがメインの「トロピカルな飲み物」が、縁に塩をつけたグラスに注がれていた。太めの黒いストローに、カットライムを添えて。このご時世、記者発表で水が出てくるだけでもありがたいのに……。すみませんねぇ。
一口飲んで、「うわ~、飲むスイカ!飲むスイカ!すごいよ、スイカ100%な感じだよ」とバカ丸出しで騒ぐ編集者(私)に、カメラマンの目が心なしか冷たい。
スイカドリンクの興奮がおさまったところで、トップスイートルームを軽く探検。
広さは約350平方メートル(!)、ベッドルームやバスルームは巨大すぎて意味が分からない。風呂だけで3人は住める。茶室や書斎、スポーツジムまである。もはや家。宿泊すると、24時間、執事がついて身の回りのお世話をしてくれるらしい。言葉が出ません。
ほどなくしてザ・ペニンシュラホテル東京の副総支配人、ジョセフ・リーさんが登場した。英語で発言し、通訳がそれに続く。最初のご挨拶の後、さっそくラーメンを提供しようと思った理由から説明。
「お客さまからの問い合わせでかなり増えていたのが、『おいしいラーメンはどの店ですか?』というものでした。当ホテルのお客さまの7割以上が外国人で、土地勘がない方も多い。そもそもこれだけ問い合わせが多いのだから、ご宿泊のお客さまに夜遅い時間でも食べていただけるよう、ルームサービスのメニューとして開発してはどうか……ということになったのです」
インバウンド(訪日外国人)需要が増えたこともあり、ラーメン。なるほど。「日本人のソウルフードはラーメン」という客もいる。