天皇誕生日の一般参賀のご一家
天皇誕生日の一般参賀のご一家

 外交官の妻として、モスクワやニューヨークでの子育て生活を経験した母・優美子さんの揺るぎない国際人としての在り方は、しっかりと雅子さまにも受け継がれた。

「雅子さまはハーバード大学時代に日本文化クラブを設立されて、『さくらさくら』などの日本の曲をピアノで演奏したり、お茶を振る舞ったりしていらっしゃったそうです。日本文化を学生たちに伝える活動は、まさに日本人としてのアイデンティティを確立するものであり、国際人としての未来を切り開くものでした。お母さまから受け継いだ、そうした教えを雅子さまは愛子さまの子育てにも生かしていらしたのではないでしょうか」(つげさん)

 国際人になるというと、まずは英語などの語学の勉強と単純に考えてしまいがちだ。もちろん言語も大切だが、真の国際人になるためには日本を知ることは必要不可欠なのかもしれない。脈々と受け継がれた教えは、自然と愛子さまは日本語、日本文学を専攻し、中でも平安文学に興味をもたれるのもうなずけてくる。

「愛子さまの日本への探究心は深く、学習院初等科のころから藤原道長について歴史研究レポートをまとめていらっしゃいます。学習院女子高等科のときも「平安時代に見るや犬、人との関わり」というレポートを書かれ、一貫して平安時代に興味を持っていらっしゃるようです。天皇ご一家は実際に猫や犬を飼っておられるので、そうした動物との関わりを平安時代の切り口で分析なさるというのは、愛子さまらしい示唆に富んでいますよね。猫、犬、平安時代、とご自身が好きなものを結びつけたこともオリジナリティがあって素晴らしいと感じます。大学4年生で卒論を書かれると思いますが、平安文学作品に関するテーマになるのではないでしょうか。卒論は公表はされないでしょうが、読んでみたいですよね」(つげさん)                          

 興味のあることを深掘りする姿はとてもすがすがしい。春本番、愛子さまの本格的なキャンパスライフには注目が集まることだろう。(AERAdot. 編集部・太田裕子)

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