「減少トレンドにあったと思われた申込者数が19年度は6447人に増えた。これは待機児童数がピークだった16年度を若干上回っています。認可保育園に入園可能な人数は16年度よりも548人増えていますが、新設園の4、5歳児クラスはがらがらなので、増加枠が全て埋まるわけではない。認可に入れなかった方たちを認可外などですべてカバーできるほど、保育枠は増えていません」
同区は「両親が正社員でフルタイム雇用」「勤続1年以上」「育児休業明け」という三つを満たせば「点数」が109点となり、これが入園可能な一つの基準となっている。前出の女性も109点だったという。同点だった場合は、世帯所得が低い順に選考されるが、風間さんによると、世帯年収が1千万円を超えると認可にはなかなか入園できないケースが多いという。19年度はその厳しさが増しているとみる。
「今年はきょうだいポイントがあっても落ちたという報告があるくらいなので、高所得世帯は相当厳しいでしょう。ピークだった3年前に戻っているような感じです。保育課はもう一度保育ニーズの見積もりをし直すべきです」(風間さん)
(編集部・作田裕史)
※AERA 2019年2月25日号より抜粋