次は、庭らしい庭がなくても、門柱の周りを植物で囲むだけで玄関へのアプローチをおしゃれに演出できるという例をご覧いただきたい。
こちらの邸宅では、日当たりの良いアプローチをグレーのレンガで舗装し、枕木の門柱を設けて、背景にアカシア スノーウィーリバーを植えた。アカシアは生長が早く、上部の生長に比べ根の生育が遅いため倒木しやすいが、このスノーウィーリバーは株状になり、アカシアの中では倒木しにくいタイプだ。
ここに植えたのは、こんな植物たち。
・ アカシア スノーウィーリバー
・ ミントブッシュ
・ ユーホルビア ウルフェニー
・ ローズマリー
・ ロータス ブリムストーン
・ ラベンダー
そして、数年を経た完成形がこちら(下)。門柱のまわりは葉色の明るいハーブ類で飾り、玄関前に株立ちのアオダモがあることで、より奥行きを感じる動線となった。
自宅建物の周囲に一定のスペースがあるなら、植物に囲まれた「プライベートルーム」を作ってみるのはどうだろう。
この邸宅の場合、北側に20平方メートルほどのスペースがあるが、外周の壁が老朽化していた。
そこで、高さのあるコンクリートの壁をつくり、石材で敷き詰めてパティオのような「中庭」を作った(上)。植えたのは、こんな植物だ。
・ シマトネリコ
・ ヘンリーヅタ
・ カシワバアジサイ
・ スノークイーン
・ バイカウツギ
・ ハマヒサカキ
施工後10年がたった姿はこちら(下)。
シマトネリコも大きく生長し、ツル性植物も生い茂り、しっとりとした落ち着いた空間になっている。これなら、家族や友人とのんびり過ごす、プライベートなリラックススペースとして活用できるだろう。
(構成 生活・文化編集部 森 香織/写真 松田行弘&BROCANTE)