子ども時代の読書は、特別だ。NASAのエンジニア小野雅裕さん、育休から復帰したアナウンサーの赤江珠緒さんに、大人になっても面白い、子どもの本の魅力を聞いた。
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NASAのエンジニア・小野雅裕さんは宇宙開発の最前線で活躍しながら、『宇宙に命はあるのか』をはじめとする本を執筆。書き手としても注目される存在だ。
「子どもの頃は図鑑にはまっていました。当時は学研や小学館の図鑑が充実していたので、いろいろな巻をそろえてもらって、読みふけっていました。子どもにとって図鑑は世界の成り立ちを教えてくれるもの。『宇宙』の巻はとくに気に入って、繰り返し読んでいました」
読書が好きな小野さん。2年前に長女が生まれてからは、
「絵本をたくさんそろえておいて、娘が選んだものを一緒に読みます。そのときどきでお気に入りがあって、酒井駒子さんの『よるくま』とか、最近は谷川俊太郎さんの『もこもこもこ』が好きですね。小さくてもオノマトペは面白いみたいです」
ほかにも太陽系をテーマにした英語の絵本や、『機関車トーマス』『アンパンマン』にもはまっているそうだ。
「僕だけアメリカで暮らしているので、一緒にいられる時間は貴重です。娘と絵本を読むのが楽しくて仕方ない。読書はとてもインタラクティブ(相互的)な行為だと思います。子どもと親、そして本の三角形ができて、お互いの反応を見ながら読み方を変えたり、自由に楽しめる。想像力を養うために、本ほど向いているメディアはないんじゃないでしょうか」
フリーアナウンサーの赤江珠緒さんは、今年の4月に育児休業から復帰したばかり。長女はこの7月で1歳になる。
「私は外で動き回るのが好きな子どもでしたが、本を読んでいるときは集中しておとなしかったせいか、両親は本はいくらでも買ってくれました。なかでも印象に残っているのが、小学館の『世界童話全集』です。日本の童話を集めたシリーズとあわせて、世界の広さや物語の豊かさを教えてくれました」