“ダウンタウンの対抗馬”という肩書は誰が背負ってもプレッシャーだっただろう。結局、30歳になると一気にレギュラー番組がなくなり、本人いわく「ベンツ2台と7800万円のマンションを売却」(フジテレビ系「ぽかぽか」3月27日放送)し、10年弱でローカルタレントに逆戻り。ローカル局・KBS京都などのバラエティー番組で「走る男」シリーズが人気となり、現在の走るキャラが確立したという。
■TKOが去った後の穴埋め!?
では、今年に入って全国放送の番組で露出が増えてきたのはなぜか。最近の松竹芸能といえば「TKOの不祥事と退所」などがクローズアップされる一方、ヒコロヒーやみなみかわなど新勢力が大きな活躍を見せている。すでに松竹では大ベテランである森脇の位置付けについて、バラエティー番組の制作会社関係者はこう分析する。
「TKOの木本武宏の投資トラブルが発覚した昨夏、木本がレギュラー出演する番組の代役を森脇が務めたことがありました。TKOの2人は相次いで松竹を退所した後、本来、彼らのポジションだったところに森脇がブッキングされているような気もします。東京撤退から20年以上がたちますが、芸人のキャリアでいえば申し分なく、バラエティー的な知名度もそこまで低くない。いわば松竹にとっては即戦力です。今露出を増やすなら、“かつての人気芸人”としてイジられまくることで笑いが取れるタイプです。しかし、本人がいまだにイジられ慣れてないというか、プライドが捨てきれていないので、大きな笑いになりづらい。そこがネックですね。トークスキルがそこまで高いわけではないので、今のままでは全国区のバラエティーで再ブレークするのは難しいと思います」
一方で、前出の放送作家は森脇をこう評価する。
「数年前から定番化している『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』で森脇さんの“ホラーすぎる寝顔”は秀逸でした。しかし、ナダルやクロちゃんほどのリアクションができないため、笑いの飛距離が少なかった。テレビ的なわかりやすさが最優先される時代なので、そのあたりが今後の課題でしょう。しかし、森脇さんのYouTubeは登録者数3万人ちょっとではあるものの、本格的な陸上のコンテンツが豊富で、一部では熱狂的な人気を獲得しています。陸上界のレジェンドとのコラボも案外楽しめるので、今後も“走る系”の道をまい進されることが、森脇さんの再ブレークにつながる道ではないでしょうか」