「仕事柄、出張や搬入作業も多くて。幸いつわりは軽かったのですが、上司に報告することで配慮してもらえて、安心できました」

 今回アエラが行ったアンケートでは、35歳以上で出産した女性は安定期に入るまで社内報告を待つ人が多く見受けられた。中には流産経験のある人もいて、「以前に流産経験があるので、職場、両親には安定期になってから」(滋賀県・45歳・会社員女性)など、報告に慎重になる様子がうかがえた。

 女性のキャリア支援を行うハナマルキャリア総合研究所代表の上田晶美さんは、職場での妊娠報告についてアドバイスする。

「健康面と仕事のパフォーマンス面を考えると、直属の上司にはなるべく早く報告したほうがいい。仕事でつい無理しすぎてしまうこともあるので、それを防ぐことも大事でしょう」

 高齢出産の場合は特に、切迫早産などで予定より早く入院することもある。自分の仕事を見える化し、他のメンバーにいつでも仕事を引き継げるようにしておくことも大事だ。

 産休や復職のタイミングについてはあらかじめ上司と相談しておこう。予定を事前に伝えておくことで、会社側も不在期間の対応を早めに決めることができる。それらの報告をする際は、休むことへの罪悪感より、何が自分にできるのかをポジティブに伝えるほうが建設的だ。(編集部・小野ヒデコ)

AERA 6月25日号より抜粋

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