もうすぐ、高度経済成長期に子ども時代を過ごした人たちが、70代を迎えることになります。当然、いまの70代よりも、さらに栄養状態がよくなっているはずです。
というわけで、これからの70代は、ますます若々しさに磨きがかかるのではないかと予想しています。
二つめの理由は「知的レベルの違い」です。
語弊があるかもしれませんが、戦前に生まれて皇国史観の教育を受けた人と、戦後に生まれて民主主義の教育を受けた人とでは、やはり違います。ものの見方や価値観も、違ってきて当然です。
民主主義の教育を受け、大学進学率10%台の時代の競争を勝ち抜き、高度経済成長期を支えてきたいまの70代は、ほかの世代とくらべて意欲と能力が高いと、私は思っています。
本もたくさん読むし、自分の頭でものごとを考える習慣もある。パソコンなど新しいことにも積極的にチャレンジする。そうした素地を持っているからこそ、脳が若々しいままでいられるのではないでしょうか。
まとめておきましょう。
栄養状態がよくなったことで、若々しい身体でいられるようになった。
知的レベルが高くなったことで、若々しい脳でいられるようになった。
この二つの側面から、いまの70代の若々しさの秘密が説明できるのではないかと考えています。