■最期まで立派だった
あのとき、ゆきちゃんがなんと言っていたのか、本当のところはわからないのですが、私には「怖い」「これからどうなっちゃうの?」と言っていたように聞こえたんです。
だから、ひたすら「ずっと傍にいるからね」と伝え続けていました。「生まれ変わっても、別の世界に行っても、また同じ家族になれるように、願っているからね」と。
ゆきちゃんは1月6日の未明に、旅立ちました。体はつらかったと思うけれど、最期まで立派だったと思います。
いまでも私の隣にゆきちゃんがいないのは、不思議な気持ちです。現実を受け止めきれていないところがありますが、SNSでも皆さんが本当に親身に心配してくださって、そんな皆さんに返事をしていく過程で、自分に言い聞かせるように、飲み込もうとしている部分もあります。
ゆきちゃんとのお別れは、思っていたよりずっと早くやってきました。けれども、年末年始、お休みにかかっていたから、具合が悪くなってから、ずっと一緒に過ごすことができました。
■思い出がいっぱい
2月23日が、ゆきちゃんの49日です。
ゆきちゃんとの思い出はたくさんあります。お遍路でまわったお寺のひとつひとつに、忘れられない出会いとエピソードがありました。徳島のイベント、マチアソビでも、一緒に記念撮影をしたコスプレーヤーさんたちが、ゆきちゃんとこよみちゃんを見て、本当に素敵な笑顔になってくれる瞬間が好きでした。
ゆきちゃんへどうしても伝えたいことがあります。帰る場所を作って待っているから、いつでも帰ってきてほしいな。また猫でもいいし、猫以外の何かでもいいから、生まれ変わったら会いに来てほしいな。そう願っています。
(構成・編集部 熊澤志保)
※AERAオンライン限定記事