2010年から東京発の「0泊2日」の伊勢神宮バスツアーを企画する「四季の旅」(東京都)によれば、初年の参加者は約100人だったが、翌11年は約1千人と一気に10倍に。波はあるものの、16年は約6千人が参加。参加者の9割は女性で、うち半分が「おひとり様」という。

●聖地巡礼の人気の裏に

 ここまで女心をつかむのは、何といっても“聖地巡礼”人気だ。今や伊勢神宮は、神様や自然を身近に感じる癒やしの場だ。記者が訪れたのは普段の週末なのに、内宮は、若い女性やカップルでにぎわっていた。

 千葉県からお参りに来た女性(31)は、笑顔で話してくれた。

「素敵な出会いがあればいいな」

 皆、特に信心深いわけではないが、見えない神様に守られているという感覚があるようだ。

 内宮の外にはレトロな町並みの「おはらい町」が広がる。そこでは、伊勢名物の赤福をはじめ、伊勢うどん、お茶、海産物……と、ありとあらゆる伊勢名物を味わえる。数あるお土産の中、本誌編集部女性(30代)の一押しが、お浄め塩スプレーだった。説明書きには「天日で乾燥されたミネラルいっぱいの塩入り」などとある。

「家用と会社用の2個使いです。家では枕元において寝る時にシュッと吹きかけ、会社に着いたらまず吹きかけ、ストレスがたまった時にも使います。塩も入っているから浄化された気がするんです」

 塩スプレー愛を語り出すと止まらない。デザインもかわいく、伊勢に行ったら、必ずまとめ買いをするとか。(編集部・野村昌二)

AERA 2017年1月16日号

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野村昌二

野村昌二

ニュース週刊誌『AERA』記者。格差、貧困、マイノリティの問題を中心に、ときどきサブカルなども書いています。著書に『ぼくたちクルド人』。大切にしたのは、人が幸せに生きる権利。

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