■「支援メニュー」を提供

 5月からはメニューにウクライナ料理を加えた「ウクライナ支援メニュー」を始めました。家庭料理「キーウ風カツレツ」や、ボルシチやピロシキなど定番料理と組み合わせたランチやディナーも出しています。この戦争、いつまで続くかわからないという思いもありましたし、北陸で数少ないロシア料理店として、嫌がらせの電話をかけてくる人たちが持っているロシアへの負の印象を少しでも和らげることができればという思いからでした。売り上げの一部はウクライナから避難している人への支援のために、ユニセフ(国連児童基金)に寄付しています。

 キーウ風カツレツ、とっても美味しいんですよ。でも、料理を楽しんでもらうだけではなく、私はお客さんにこんな話をよくします。ソビエトの時代、モスクワにレストランがありました。名前は「キーウ」。そこのシェフがこの料理を考案したんです。実はモスクワ生まれなんですよ。両国の深いつながりをめぐるそんなストーリーも知ってほしくて、伝えるようにしています。

(構成/編集部・小長光哲郎)

AERA 2023年2月27日号

▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼