「今はすごく怖いというか、恐ろしい人だと思う」と記者会見で発言した高木京介投手。当初は「名義を貸しただけ」と主張していた (c)朝日新聞社
「今はすごく怖いというか、恐ろしい人だと思う」と記者会見で発言した高木京介投手。当初は「名義を貸しただけ」と主張していた (c)朝日新聞社

 不祥事が後を絶たない読売巨人軍。球団トップが辞任したりと波紋が広がる野球賭博問題だが、その背後に見え隠れする人物とは。

 読売巨人軍に蔓延する野球賭博問題で、新たに関与が発覚したとして9日、記者会見場に引っ張り出された高木京介投手(26)は号泣した。前日には渡辺恒雄最高顧問(89)、白石興二郎オーナー(69)、桃井恒和会長(69)の球団3首脳の引責辞任も発表。2日続きの念入りな「自白劇」は、何を意味するのか。

 投手4人が関与したとされるこの問題は昨年10月5日、福田聡志投手(32)が野球賭博に関与していたことを巨人が発表し、野球協約違反の「有害行為」として日本野球機構(NPB)に告発したことに端を発する。その後、笠原将生投手(25)、松本竜也投手(22)の関与も明らかになったとしてNPBの崎勝彦コミッショナー(74)が同11月、3選手を無期失格処分とし、巨人に1千万円の制裁金を科した。

 事態はこれで幕引きかと思われたが、週刊文春が解雇された笠原、松本両氏の独占インタビューを掲載。さらに高木投手の疑惑について同誌が事実確認を求めたところ、巨人側は「調査中」と回答をはぐらかしたうえで8日、緊急会見で高木投手の関与と3首脳の退陣を発表した。

「ここで後手に回ったら25日のNPB開幕にも影響必至という判断でしょう。パフォーマンスです」

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