いわゆる“非婚の母”になることに不安やためらいはなかったのか。やよいさんに尋ねると、しばらく考えた後にこう答えた。
「結婚している人や離婚した人は、夫婦であることを“あるべき姿”のように思っている。でもそれは違うなって思います」
もともと「家族とはこうあらねばならない」という思い込みが薄い。だから、決断できたともいえるだろう。
稼ぎ柱が一人という点にはリスクがあるが、「万一病気になったりしたときは1年くらい休職しても大丈夫なように保険でカバーしてある」という。
出産後、ひとり親に限らず、子どもや育児に対する制度的サポートが少ないと痛感した。
「子どもを産んだら、もっと制度的に優遇されると思っていたのですが……。夫婦で子どもをもっても、今の制度じゃ大変ですよね。家族形態とは関係なく、もっと子どものことに補助があっていいと思います」
※AERA 2016年2月8日号より抜粋