会社に、営業先に、毎日持ち歩くかばん。この中身を見直すだけで仕事の効率アップにつながることも。この春から新習慣にしたい、かばん術を紹介する。
外出時に重いリュックを使っていたため、肩こりがひどかったというのは、音楽会社でビジネスアライアンス業務をする女性(36)。
だが、会社で書類の持ち出しが禁止になったことをきっかけに、思い切ってバッグを縦約20センチ、幅約15 センチの小さい革製に替えた。それに伴い、バッグのスタメングッズにも断捨離が必要に。まず、長財布から手のひらサイズの「ベッカー極小財布」に替えて小銭を使いきる習慣をつけた。小銭でも、たまれば重さはばかにできない。
その結果残ったのは、仕事用とプライベート用のスマホ2台に手帳、名刺入れと財布、ペン1本とリップクリームだけ。これを肩にかけずに手で持ち運ぶようにしたら、肩こりも解消された。
『「すぐやる人」になる1分片づけ術』の著書を出版予定のかたづけ士、小松易(やすし)さんは、かばんの整頓をすることは、仕事の効率を上げるとともに、経済的でもあるという。
「かばんの中がぐちゃぐちゃというのは、中身を把握していない証拠です。いろいろ持っているように見えて、実は忘れ物が多かったりする。当然仕事には悪影響。その上、家の片付けやかばんの中身の整理ができていない人は、忘れてしまったものを安易に買ってしまう癖のある人が多いんです」
小松さんによると、かばんの整理整頓のコツは、まず絶対毎日持っているもののうち一つだけ定位置を決めること。「すべて同じ場所に入れよう」などと考えると難しいので、かえって継続しにくくなるからだ。持ち物を上から見て取り出しやすいように、すべて立てて置くこともポイントだという。
※AERA 2015年4月6日号より抜粋