最近ではメディアでもワーキングマザーについて取り上げることが多く、職場で厳しい目を向けられているのは働く母親…かと思いきや、どうやらそうとも言い切れないようだ。アエラが会社勤めの20~50代を対象に「使えない社員」について調査したところ、全世代が共通して挙げたのは「50代男性」だった。ある企業ではこんな「お荷物社員」を抱えているという。
大手メーカーA社の首都圏の支店。50代前半の男性本部長のあだ名は「糸電話」「伝書バト」。いつもぼーっと席に座っていて、たまに「調整」の名目でいそいそと本社に出かける。現場の社員はこう思っている。彼は何のためにいるのか?ある女性社員(27)は言う。
「年配社員が就くポストをなくさないためだけにある、いわば『ポスト維持のためのポスト』。仕事はほぼすべて本部長より下の上司だけで回っているし、むしろ彼のせいで現場が混乱します」
というのも、本部長は本社に行くと要求をすべてのんでしまい、支店には「伝える」だけ。現場の状況を考慮し、本社の無理な要求とすり合わせて交渉するのが「調整」ではないのか。