「手術をしても(調子が)戻ってこなければ、辞める覚悟もありました。ただやっぱり、辞めたくはないと思いました」
甲子園の決勝で投げ合い、ライバル視されてきた田中将大(楽天)のことは、
「もう、プロ野球を代表する投手ですし…。追いつけっていうのも正直、難しい話ですけど。ただやっぱり、そこを目指す気持ちは変わりません」
肩にメスを入れず、負担のかからないフォーム改造で克服する道を彼は選んだ。
6月22日に今季初めて実戦登板、7月にも2度投げた斎藤だが、「前途は厳しい」と、あるスポーツライターは言う。
「プロの一線級と比べ下半身に柔軟性がなく、うまく下半身を使って投げられない。だから無理な投げ方を重ね肩を壊してしまった。この欠点は入団前からそうで、あのフォームでは難しいと、わかる人はわかっていた。といって、いまからフォームを変えるのも容易でない」
※AERA 2013年8月12-19日号