7月22日、闇営業問題で宮迫博之と田村亮の謝罪会見を受けて、吉本興業の岡本昭彦社長らが会見。冒頭で経緯を説明したのは、吉本興業ホールディングス執行役員で法務本部長の小林良太弁護士。ファッションデザイナーのドン小西氏がファッションチェックした。
【写真】今回チェックした吉本のイケメン弁護士のファッションがこちら
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会見も、芝居と同じだね。キャスティングにはTPOがあって、それを間違えるとすべてが失敗に終わる。吉本の会見にはいろんな失敗があったけど、この人をわざわざ登場させちゃったのも、取り返しのつかない失敗のひとつだよ。
スーツ姿が物語ってるって。黒縁メガネと七三分けのツーブロックヘアに、着込んでいるのはラペルの広い今どきのスーツ。無駄にイケメンっていうのも、この場では足を引っ張ってるよね。小僧が優秀な弁護士のコスプレをしてこまっしゃくれてるみたいで、真実味が感じられないもんな。
スーツって、人を立派に見せる額縁のようなものと言ってきたけど、額縁だけあっても中身がないと、こんなにも無機質になってしまうもんなんだな。ともかくこの人は吉本の社員。バリバリの弁護士を装うより、人間味を見せなくちゃ。だいたいこの会社の、あか抜けないけど人情や温かみのあるイメージとは真逆。こういうときは額に大汗をかいてもみ手で出てくるような、しょうもないおじさん弁護士だろう。あくまで服から見えた話ですけどね。
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2019年8月9日号