※写真はイメージです (c)朝日新聞社
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 (週刊朝日 2019年1月18日号より)
 (週刊朝日 2019年1月18日号より)
 (週刊朝日 2019年1月18日号より)
 (週刊朝日 2019年1月18日号より)

 何だか疲れやすい、寝てもすっきりしない、眠りが浅い、気分が落ち込みやすい……。こうしたプチ不調は、そのまま放置していると深刻な病気に発展する可能性がある。人生100年時代、病気になる手前の状態の「未病」を洗い出し、対処法を知ることが健康寿命を延ばす鍵。新年を迎えた今こそ、健康長寿へスタートを切ってはどうだろうか。

 【当てはまる人は要注意!「未病」チェックリストはこちら】

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「疾患はストレスや生活習慣など、日々の蓄積からも引き起こされます」

 加齢に伴う身体機能の低下による不調を改善する、浜中聡子医師(ウィメンズヘルスクリニック東京院長)はこう強調する。

 何となく体調が悪いという自覚があるものの、検査をしても原因となる病気が見つからない「不定愁訴」も未病の一つ。自覚症状はなくても、日々の蓄積から知らず知らずのうちに未病に陥っている場合もある。不調は放っておくと生活習慣病や認知症、高血圧や動脈硬化など疾患につながることもあり、下記のチェックリストに一つでも当てはまる人は要注意だ。

 未病は病気になる手前の状態なので、がん検診などの病気を見つける検査、ひととおりの人間ドックや健康診断では拾い上げることが難しい。だが、近年、医学や解析機器の進歩で、検査によって未病の「見える化」ができるようになってきた。これらは自費診療なので費用はかかるが、疾患としてはまだ表れていない自分の体の不調を知ることができるという。しかも、検査は苦痛を伴わない簡単な方法ばかり。

「自分の今の体の状態を知ることで、未来の健康への効率的な対策を知ることができます。自分の体に意識を向け、症状が表れる前に対策をとり、発病のリスクを減らす予防医療の時代なのです。何らかの不調がある人は一度、わが身を徹底的に総点検してみてはどうでしょうか」(浜中医師)

 今回はさまざまな検査の中から5種の検査を挙げた。検査の詳細を説明していこう。

■自律神経検査【バランスの崩れの影響は全身に】
 疲労を感じやすくなった、よく風邪をひくなどの体調不良から、イライラや集中力の低下などのメンタル面の不調まで気になる人は、自律神経が原因かもしれない。交感神経と副交感神経のバランスが崩れると全身に症状が表れるからだ。

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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